新型コロナウイルスは今後のビジネスにどのような影響を及ぼすのか

1つ確かなことは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が何らかの形であらゆる人々の生活に影響を与えているということです。需要の落ち込みによってビジネスは不安定な状態に陥っており、生き残るためには新たな戦略やポリシー、サービスなどを取り入れていく必要があります。では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がビジネスに与えた影響の中でも特に大きなものはなんだったのでしょうか?

より強固なサプライチェーン

運輸および貨物リソース企業の3分の1が、世界的なパンデミックへの備えが全くできていなかったといいます。願わくは、私たち皆が今回のことを教訓とし、今後より機敏な対応ができるようになればと思います。クラウドベースの技術により、企業はサプライチェーンを強化し、不測の事態への備えを強固なものにできるかもしれません。約79%の企業が、サプライチェーン強化のための投資を行う準備はできていると回答している点は朗報です。

リモートワーク

かつてリモートワークは、一部の企業で実施されている特典のようなものでしたが、ソーシャルディスタンスの確保が基本となった今では、それが普通になりつつあります。COVID-19の危機を乗り越えられたとしても、在宅勤務が続いていく可能性は高いでしょう。企業には、変化に適応するための柔軟なリーダーシップと管理スキルを持った人材の確保が求められるでしょう。

働き手のメンタルおよび身体的な健康を守るためのクリエイティブな対応も必要です。リモートワーカーは仕事と余暇の切り分けに苦労することが多く、仕事が終わってもパソコンから離れるのはほぼ不可能です。(外出や人との交流ができない現在の状況ではなおさらです)また、今後は孤独も大きな問題になっていくので、しっかりと対応する必要が出てくるでしょう。

オートメーション

多くの企業はコスト削減のために従業員たちを解雇せざるをえない状況に追い込まれていますが、オートメーションが救いになるかもしれません。ロボットや人工知能(AI)は病気にならず、ソーシャルディスタンスも必要とせず、職務関連の補償も必要ありません。多くの企業でリモートワークが採用されているなか、従業員の在宅勤務の経費を企業側が負担しなければならない可能性があります。

チームワークの向上

チームの設計および管理は企業にとって常に大きな課題ではありますが、今はかつてないほどその重要性が高まっています。世界中から人々が様々なシフトで働き、グループも柔軟に変化していく今日においてはチームワークが非常に重要であり、高いスキルと忍耐力が求められます。既に多くの企業が、固定化された組織構造から、より流動性の高い組織編成へと移行しています。様々な仕事上の課題に対応するために精神的な安全性をしっかり確保し、リーダーは誰もが自由に発言できるということを明確に示していく必要があります。

より誠実に

悪いニュースを隠しておくのは決して良いことではありません。雇用主は、透明性と誠実さを高めていくよう努めるべきです。リーダーシップスキルを磨き、真実を伝え、企業の問題を解決するためのソリューションを見出すために人々と積極的に関わっていくことが不可欠です。

この世界的なパンデミックは、私たちはお互いに依存しあって生きているということを思い出させてくれました。COVID-19から得られたポジティブな気づきがあるとすれば、それは多くの人々が共通の目標に向かって、力を合わせてやっていこうという温かい心を持っているという事実が明らかになったことではないでしょうか。このパンデミックが収束した後も、私たちのチームワークと誠実さが末永く続いていくことを願いたいものです。